インソール

身体の不調が起こる原因は、「外力（重力も含む）」によるものと当院では考えております。
外力とは、交通事故やスポーツ中の衝突などの外部からの衝撃だけではありません。
不良姿勢など身体を正しくつかうことができずに生じている自分自身からの圧力や圧迫も「外力」だといえます。

そして、柔道整復師ができる施術の原則が、外力による軟部組織（筋、腱、靭帯）・骨の損傷です。

施術では、損傷や不調を起こした外力の「大きさ」と「方向」と「頻度」を変えることに重点を置いています。
「擦る」「揉む」といった施術で身体を振動させることで生じる共鳴反応により、身体を整えていきます。

身体の不調や損傷の原因は、生活習慣にある場合も多いです。
当院では、身体の正しいつかい方を知ることが、不調の根本からの改善につながると考えています。
また、精神的な不調が身体の不調を生み出すようなケースもあります。

 

●身体のゆがみ

誤った身体のつかい方のくせ、身体のつかいすぎは、身体にゆがみを引き起こします。
このゆがみを改善するには、身体の正しいつかい方を知ることが大切です。
誤った身体のつかい方のくせ、身体のつかいすぎを理解していなければ、いくら施術をしてもゆがみが生じてしまいます。
そのため、当院ではその原因の習慣を探り、アドバイスをさせていただきます。

 

●日常の習慣

日常の習慣は、不調や病気を引き起こす原因になってしまいます。
なぜならば、日常生活の中で蓄積された緊張が疲労になり、疲労が蓄積されて老化につながってしまうからです。
できる限り老化を遅らせることが大切です。
身体が老化すれば、不調や病気が起こりやすくなります。

習慣は行動によって行われます。
行動は意識によってするものですが、意識には、自覚できるものと自覚できないものの2つに分かれます。
不調や病気につながるような習慣は、悪い行動を無意識に無自覚で行ってしまっている方が多いです。

例えば、不良姿勢を長時間つづければ身体には外力がかかるため、不調や損傷を引き起こしてしまいます。
このことを自覚していれば、1時間ごとに姿勢を変えたり体操をしたりするようになります。
こうしたことから日常の悪い習慣を自覚することは大切だといえ、当院では習慣についてのアドバイスを行っています。

 

●生活環境

当院では、生活環境を変えて継続できるように原因を探りながらアドバイスを行っていきます。
正しくない生活環境は、不調を引き起こす原因です。
例えば、デスクワークでモニターや椅子が低いことや、悪い環境は冷えやむくみ、足の痛みを引き起こします。
こうした悪い環境を知ることができれば、ご自身でも環境を変えていけるようになり、不調の根本からの改善を目指せるようになります。

 

●心の不調

健康とは、心身の健康の調和がとれている状態です。
心に不調があれば、身体的な症状として現れてしまうこともあります。
そのため、メンタルケアを行うことで身体の不調の解消につながります。

当院の施術では、患者様お一人おひとりに身体のゆがみや日常の習慣、生活環境などが不調を引き起こしていることに気づいていただくことが大切だと考えています。
そうすれば、「正しい身体のつかい方」を知ることができるようになるからです。

正しい身体のつかい方ができるようになれば、自然治癒力を増やすことができるようになります。
例えば、筋肉の緊張を取るには、身体に酸素を行き渡らせるようにしなければなりません。
そのためには血流改善が必要になります。
身体の正しいつかい方ができるようになれば、正しく呼吸ができるようになり、血流も促され、酸素が行き届くようになります。
このように、患者様ご自身が正しく身体をつかえるようになることは、不調や病気、損傷を改善・予防することにつながると考えられます。

また、身体を健康へ導くことだけではなく、心の健康を保つことも当院では大切だと考えています。
心の健康が身体の不調を生み出している可能性もあります。
そのため、メンタルケアを中心とした施術を行っていきます。

外力は、「圧迫」「引っ張る」「引き裂く」の3種類に分類することができます。
この3種類の外力の大きさや向きを変えることが当院の施術になります。

例えば、骨の損傷の場合であれば、外力による損傷は2通り考えられます。
持続的な外力が骨に加わることで起こる骨の変形と、一度の大きな外力によって骨が折れてしまう骨折です。
また、腰痛の場合は、前傾や身体を反らしたとき関節や筋肉などの組織が損傷したことを感じて痛みが現れます。

日常生活の中で身体が体重移動することで圧迫されて引っ張られるという外力が加わり、筋肉が断裂して痛みが生じています。

施術では、その外力による負担がかからないように固定することで外力がかかることを抑制します。
そして、損傷を改善して外力に耐えられるような筋力を向上していくというプロセスを行うことが施術の一環であるといえます。

外力には、「大きさ」や「向き」があります。
当院では、外力の向きや大きさを変えるということを念頭に置き、施術を行っています。

例えば、野球肘などスポーツにおけるオーバーユースは、つかいすぎによって筋肉に引っ張られる外力が加わり、損傷しています。
損傷している部分があるならば、まずはその部分をつかわないようにして回復させます。
そして、手首や肩のつかい方、スポーツのフォームなど痛みの原因となる外力が加わった向きや大きさを変えることで、損傷箇所に負担がかからないようにしていきます。

外力の加わる「頻度」も身体の損傷や不調に関係しています。
例えば、ぎっくり腰の場合であれば「大きさ」と「向き」と「頻度」の全てが一度に大きな外力として加わることで生じています。

また、一般的な肩こりの場合、外力が毎日のように反復継続して加わることで生じています。
これは、運動不足や不良姿勢など身体への負担が蓄積されて損傷を引き起こしているといえるため、生活環境などを変えなければ根本からの改善は難しくなります。
そのため、外力の頻度によって生じる損傷の改善は、施術だけではなく日常の習慣や環境を変えることも大切です。

●環境の変化

足の骨格が崩れる原因のひとつに、現代の環境が挙げられます。
昔であれば、正座をして立ち上がる、素足で歩くなど足が鍛えられる場面が多かったといわれています。
しかし、現代は靴下やスリッパを履いて歩き、座るときには椅子を利用するなど生活様式が西洋文化に変わっています。
この生活様式の変化で、足が弱ってしまっている方が多いです。

 

●靴の変化

足の崩れは、靴の変化も影響しています。
現代では脱ぎ履きが楽な靴が普及しており、とくに子どもや高齢者用の靴はマジックテープの着脱が楽なタイプが増えています。
こうした靴は足をしっかりと固型することができず、足の骨格が崩れやすくなってしまいます。

 

●足の筋力の低下

昔の日本人は草履を履いたり裸足で歩いたりすることが多く、自然と足を鍛えることができていました。
しかし、現代人は足指をつかう機会が減っており、足指の筋力が低下している方が多いです。
足指がつかえていないと足裏のアーチ構造の崩れが生じてしまいます。

 

●オーバーユース

スポーツをしている方は、オーバーユース（使い過ぎ）が原因で足に不調が生じることがあります。
ランニングやジャンプなどの動作を繰り返せば、足裏には過剰な負担がかかることになります。

足に痛みが生じる場合、さまざまな病気やケガが隠れている可能性が考えられます。

●過回内

過回内はオーバープロネーションとも呼ばれ、踵が内側に倒れすぎている状態です。
過回内になればかかとまわりの関節へ過剰な外力が加わり、足のアーチ構造の崩れや膝・足首の痛みを引き起こします。

 

●外反母趾

足の親指が、外側に向かって「くの字」に曲がっている状態を外反母趾と呼びます。
足の親指が外側に飛び出ている状態になるため、靴や靴下を履くと圧迫されて痛みが生じます。

 

●脊椎管狭窄症

脊椎管とは、背骨にある神経の通り道です。
加齢などが原因で脊椎間が狭まり、神経が圧迫されてしまう病気になります。
神経が圧迫されることで、足に痛みやしびれ症状が現れます。

 

●股関節痛

足のつき方が悪いと股関節にかかる負担が大きくなり、股関節痛をともなうことがあります。
股関節は足のつけ根にあり、歩くと負担が大きくなるので痛みが出やすくなります。

 

●オスグッド

オスグッドは、サッカーやバスケットボールなど膝に負担の大きいスポーツをする成長期の子どもに多い病気です。
膝の脛骨（けいこつ）が出っ張ってしまい、膝に痛みが生じます。

 

●ジャンパー膝

ジャンプやダッシュ、急に止まるなどスポーツで急激な動作を繰り返すことで生じるスポーツ障害のひとつです。
膝のお皿の下にある膝蓋腱（しつがいけん）に炎症が起こり、痛みが生じます。

 

●モートン病

足のつけ根が圧迫を受けて生じる神経障害で、足のつけ根に痛みが生じます。
中高年の女性に生じることが多く、合わない靴を履いていることなどが原因で起こります。

 

●足底筋膜炎

足裏にある筋膜に炎症が起こる病気です。
かかとあたりに痛みが生じ、悪化すると骨棘（こっきょく）と呼ばれる骨のトゲが発生します。

インソールとは、靴の中に入れる中敷きのことをいいます。

足は身体を支える大切な部位であり、足に問題があれば身体全体に悪影響を及ぼします。
接骨院におけるインソール施術では、患者さまお一人おひとりの足の形や問題に応じたインソールをオーダーメイドで作成します。
オーダーメイドのインソールだからこそ、履くだけで意識をすることなく足を矯正できるというメリットがあります。

当院のインソール施術では、フォームソティックスというオーダーメイドのインソールを使用します。
フォームソティックスの特徴やメリットは次の通りです。

 

●矯正用のインソール

フォームソティックスは矯正用インソールです。
一般的なインソールや中敷きとは異なり、靴に入れることで骨の配列を矯正することができます。

 

●足の形にフィットする

フォームソティックスは、低温の熱で形が形成される特殊な素材を使用しています。
使いつづけていくと足にあったオーダーメイドインソールとして形が変化していきます。

 

●足の負担を軽減

フォームソティックスは、衝撃を吸収する力が優れています。
そのため、足にかかる負担を軽減することが可能です。
超軽量になっているので、靴の中に入れても重さを感じることなく使用できます。

●慢性的な腰痛

足は歩くたびに地面からの衝撃を受け止めています。
足の形やつき方が悪いと、地面から受ける衝撃は大きくなります。
そして、衝撃は足から上半身へと伝わるため、腰にかかる負担も大きくなります。
その結果、腰まわりの筋肉が緊張してしまい、慢性的な腰痛が起こるようになります。
インソールを使用すれば地面からの衝撃が軽減されるため、腰にかかる負担も軽減され、腰痛の改善・予防につながります。

 

●膝の痛み

インソールを使用すれば、地面から受ける衝撃が緩和されます。
そうすると、膝にかかる負担も軽減されるため、膝の痛みの緩和・改善が期待できます。
加齢や運動不足で膝が弱くなっている方や、スポーツによるオーバーユースで膝に負担がかかりやすい方におすすめです。

 

●股関節の痛み

足の形やつき方が悪ければ、足のつけ根にある股関節にも影響が出ます。
インソールを使用すれば股関節にかかる負担も軽減され、股関節痛の緩和・改善が期待できます。

 

●身体の筋肉バランスを整える

外反母趾や過回内など足の形が崩れてしまっていると、正しく体重を支えることができません。
そうすると、身体の筋肉バランスが崩れてしまい、腰痛や肩こり、身体のゆがみなどさまざまな不調を生じさせてしまいます。
インソールを使用すれば、正しい体重のかけ方ができるようになるため、身体の筋肉バランスを整えることができます。
また、本来あるべき足の形へと徐々に矯正されていきます。

 

●歩き方の改善

足のつき方が悪いと、歩き方にも影響が出てしまいます。
歩き方の癖は、足の形やつき方が原因です。
インソールを使用すれば正しい体重移動により足のつき方も矯正され、歩き方も改善されます。