過回内は、なぜインソールで改善するのか?
症状から記事を探す
過回内は、なぜインソールで改善するのか?
― 足を「止める」のではなく「正しく使わせる」ため ―
「過回内ですね」
「扁平足だからインソールを使いましょう」
こう言われたことがある方も多いと思います。
ですが、
-
なぜインソールで良くなるのか
-
なぜ合う人と合わない人がいるのか
ここまで説明されることは、意外と少ないのではないでしょうか。
過回内は“動きの問題”
まず大前提として、過回内は病名ではありません。
過回内とは、
足が内側に倒れ、
ねじれながら潰れ、
その状態から戻れなくなっている
という 「動きの状態」 を指します。
つまり問題は
骨の形そのものではなく、
前後・左右・回旋の動きのコントロール にあります。
インソールの役割は「矯正」ではない
多くの方が誤解しているのが、
❌ 足を無理に正しい形に戻す
❌ アーチを持ち上げて固定する
というイメージです。
実際のインソールの役割は、
**足が三方向に“動きすぎないようにガイドすること”**です。
インソールを「三平面」で見る
① 前後の動き(矢状面)
過回内の足は、蹴り出しの瞬間に不安定になります。
インソールは
-
踵から前足部への体重移動を安定させ
-
前に進む力を逃がしにくくします
▶ 歩行がスムーズになり、疲れにくくなります。
② 左右の動き(前額面)
過回内では、足が内側へ倒れすぎます。
インソールは
-
内側への倒れ込みを“止める”のではなく
-
倒れすぎない位置で“受け止める”
役割を果たします。
▶ 膝が内側に入るのを防ぎ、
膝痛の予防・改善につながります。
③ 回旋(水平面)
これが最も重要なポイントです。
過回内の足は、
内側にねじれたまま固定されやすく、
そのねじれが膝・股関節・腰へ伝わります。
インソールは
-
距骨下関節の過剰な回旋を抑え
-
足が“ねじれから戻れる状態”を作ります
▶ 結果として、
全身のねじれストレスが減ります。
なぜ「合う・合わない」が出るのか
インソールが合わないケースの多くは、
-
足の動きを見ずに作られている
-
靴との相性が考慮されていない
-
本人の動作(歩き方・立ち方)を評価していない
といった場合です。
足は静止しているときより、動いているときに本性が出ます。
こせき接骨院の考え方
当院では、
-
立位
-
歩行
-
片脚支持
といった 動きの中での足の働き を確認した上で、
-
施術
-
動作の再教育
-
必要に応じたインソール調整
を組み合わせます。
インソールは
足を治す道具ではなく、
足が治ろうとするのを助ける道具
だと考えています。
まとめ
-
過回内は「形」ではなく「動き」の問題
-
インソールは足の三方向の動きをガイドする
-
ねじれを足元で処理できると、全身が楽になる
インソールが効くかどうかは、
足をどれだけ理解して使っているかで決まります。
情報源(事実確認可能な標準資料)
-
OpenStax Anatomy & Physiology 2e
https://openstax.org/details/books/anatomy-and-physiology-2e -
Neumann DA. Kinesiology of the Musculoskeletal System(Elsevier)
-
Root ML et al. Normal and Abnormal Function of the Foot
-
Clinical Anatomy(大学教育用教材)
https://www.clinicalanatomy.ca

